(6)完全ハンズフリーで電話を使う [介護]
手足の動かせない身体障害者にとって、横で鳴動している電話を取れなかったり、また自分から電話をかけられないのはストレスでもあり不便でもあります。今回は自分で電話を掛けたり、受けたりする方法を紹介します。尚、これから紹介する方法はスマホが前提となっています。固定電話でもこれまでのブログでも紹介しているSwitchBotを用いて頑張れば出来るのかもしれませんが、やはりスマホを使うのが簡単だと思います。私の場合、Androidのスマホを使っています。
(1)電話を声で受ける
iPhoneではかかってきた電話を自動でAir Pods(ヘッドフォン)に繋ぐ機能があるようですが、ここでは全てのスマホをハンズフリーで声で繋ぐことが可能になる機器が販売されているので紹介します。
その機器とはTAXION社のTHF-04です。本ブログ最後にリンクを貼っておきましたので、興味ある方はご覧下さい。Amazonで6000円程度で販売されています。元々は自動車用品で、運転中に声で電話に出ることを可能にするものです。Amazonで本製品の説明を見ても、どこにも声で取れるとは記述がありません。しかし、同社のホームページにあるマニュアル、8ページの「着信を受ける」のところに、 『Yes』と発するとかかってきた電話を取れるとの記述があります。
http://taxion.jp/assets/taxion_thf-04_guaidbook_20190423(pdf).pdf
この機器はボタンを押す事なく完全にハンズフリーで電話を取ることができるのです。スマートフォンとの接続はBluetooth(近距離無線のこと)で行います。スマートフォンを横に置いておけば、誰からの着信かを確認してから取ることができます。ただ、声で切ることはできないので、発信者側で切ってもらわなければなりません。私はこの機器のおかげで一人で電話が取れるようになり非常に助かっています。
(2)手を使わないで電話をかける
AndroidスマホであればGoogle Assistantを使ってそのまま番号を言ったり、アドレス帳登録の名称を言うと発信してくれます。「Ok Google 、###ー####ー####に電話して」や「Ok Google 、##さん(アドレス帳登録の名称)に電話して」という風にです。iPhoneであればSiriで同様のことができるでしょう。
便利な機能ですが、手の使えない障害者がこれで電話をかけるにはモニターが点灯してキー入力できる状態、即ちスマホがウェイク状態である必要があります。スマホがスリープ状態にならないようにスマホ側で設定してもよいですが、画面が眩しかったり、ディスプレイが焼き付き現象を起こすことになります。
そこでお勧めするのはスマホのミラーリングアプリを使うことです。ミラーリングとはスマホとパソコンを有線(USB)あるいは無線(WiFi)で接続し、スマホの画面をパソコンに表示させるものです。これによりスマホをパソコンのマウスで操作することが可能になります。当然、視線入力でも操作可能になります。更に電話機能以外のスマホ操作も大抵は可能です。これも元々はスマホのゲームアプリをパソコンやテレビの大画面でする用途だったようです。アプリによっては一部機能が制限されていますが、フリー版でも大抵のことは出来るので今の所は困っていません。パソコンのスリープ状態解除はマウスや視線で解除してます。 尚、私が使っている ミラーリングアプリはApowerMirrorで、有線(USB)でパソコンと接続しています。
https://www.apowersoft.us/apowermirror-jp?apptype=aps-gg&gclid=CjwKCAiA2O39BRBjEiwApB2IkrSW7mR6e1fgSbCxZeKIR7hbpClLE7Zs9EKMcDkaN4znY_TzCe0tRBoCUPQQAvD_BwE
このアプリのフリー版では中央部に透かし文字が入るので見にくいのですが、それでも使ってしまう便利さがあります。それは、一度設定するとスマホに触れる必要がないことです。他に検討した同じミラーリングアプリのVysorでは透かし文字はありません。しかし、起動のたびにスマホでの操作が必要になる上にフリー版では頻繁に広告が表示されるのです。ミラーリングアプリは多数ありますので、フリー版でよいのがあるようでしたら是非教えてくださいね。
スマホをウェイク状態にするだけなら、スマートスピーカーを用いて自分のスマホにメッセージを送信する方法があります。これならメール着信時にスマホがウェイク状態になるので、パソコンを使うことなくGoogle Assistantを使って電話を掛けることができます。スマホ側のメッセージチェック頻度が少ないとウェイクされるまでの時間が長くなるので注意してくださいね。
メッセージの送信はどうするかって?それはIFTTT(イフトと読みます)を使うと簡単です。このアプリはスマホでもパソコンでも使えます。私はパソコンで使うことが多いです。
https://ifttt.com/home
個人利用ならフリー版で問題ありません。
このアプリは異なるアプリを連携させるもので、ここではAlexaアプリとメールアプリを繋いでいます。Alexaアプリで「####」という音声を聞き取ったなら、メールアプリで「%%%」にメールを送信するという動作をさせます。この辺の情報はネットで多数紹介されていますので、参考にしてください。このアプリの他の使用例として、スマホのGPSとメールアプリを繋いで、認知症の方が徘徊しようと自宅を出ると家族にメールが届いたり設定できたりするようですよ。
今回は完全ハンズフリーで電話をでスマホで電話を受けたり、掛ける方法を紹介しました。特にハンズフリーで電話をかける方法は目新しいアプリを使うのでハードルが高いと感じる方も多いかと思いますが、身体障害者のQOL向上には効果的ですので是非頑張って実現させて下さい。
<公開中ブログ リスト>
文字をクリックすればそのブログに移動します。
(1)好きな時に声で寝返りを打つことができます
(2)好きな時に声で寝返りを打つことができます②
(3)トイレでのスマートスピーカー活用
(4)玄関ドアを声で解錠
(5)褥瘡を抑えるクッションはどれだ?
(6)完全ハンズフリーで電話を使う
(7)緊急時の備えにスマート機器を活用
(8)パソコンの視線入力を試してみた
(9)スマート機器に関する基礎知識
(10)Tobii EyeTracker 5が使えなくなった!
(11)電動昇降椅子を声で操作
(12)電動昇降椅子を声で操作(工作編)
(13)エアウィーヴ 車いすクッションを使ってみた
(14)被介助者のストレス
(15)増えすぎたスマート機器とWiFi接続
(16) Eye Tracker 4C を使った視線入力
(17)ノープレッシャークッションⅡを試してみた
(18)移乗機
(19)クッションに代わる痛み低減装置
(20)スマホ機種変更のリスク
(21)声でキーボード操作
(22)ALS患者が胃カメラ飲んできた。
(23)ALS患者が外出して参議院選挙に行ってきた。
(24)座位保持が困難でも大丈夫!
(25)巻き爪対策製品を試してみた!
(26)スマートスピーカーを入院生活に活用 ~ナースコールを声で押す~
(1)電話を声で受ける
iPhoneではかかってきた電話を自動でAir Pods(ヘッドフォン)に繋ぐ機能があるようですが、ここでは全てのスマホをハンズフリーで声で繋ぐことが可能になる機器が販売されているので紹介します。
その機器とはTAXION社のTHF-04です。本ブログ最後にリンクを貼っておきましたので、興味ある方はご覧下さい。Amazonで6000円程度で販売されています。元々は自動車用品で、運転中に声で電話に出ることを可能にするものです。Amazonで本製品の説明を見ても、どこにも声で取れるとは記述がありません。しかし、同社のホームページにあるマニュアル、8ページの「着信を受ける」のところに、 『Yes』と発するとかかってきた電話を取れるとの記述があります。
http://taxion.jp/assets/taxion_thf-04_guaidbook_20190423(pdf).pdf
この機器はボタンを押す事なく完全にハンズフリーで電話を取ることができるのです。スマートフォンとの接続はBluetooth(近距離無線のこと)で行います。スマートフォンを横に置いておけば、誰からの着信かを確認してから取ることができます。ただ、声で切ることはできないので、発信者側で切ってもらわなければなりません。私はこの機器のおかげで一人で電話が取れるようになり非常に助かっています。
(2)手を使わないで電話をかける
AndroidスマホであればGoogle Assistantを使ってそのまま番号を言ったり、アドレス帳登録の名称を言うと発信してくれます。「Ok Google 、###ー####ー####に電話して」や「Ok Google 、##さん(アドレス帳登録の名称)に電話して」という風にです。iPhoneであればSiriで同様のことができるでしょう。
便利な機能ですが、手の使えない障害者がこれで電話をかけるにはモニターが点灯してキー入力できる状態、即ちスマホがウェイク状態である必要があります。スマホがスリープ状態にならないようにスマホ側で設定してもよいですが、画面が眩しかったり、ディスプレイが焼き付き現象を起こすことになります。
そこでお勧めするのはスマホのミラーリングアプリを使うことです。ミラーリングとはスマホとパソコンを有線(USB)あるいは無線(WiFi)で接続し、スマホの画面をパソコンに表示させるものです。これによりスマホをパソコンのマウスで操作することが可能になります。当然、視線入力でも操作可能になります。更に電話機能以外のスマホ操作も大抵は可能です。これも元々はスマホのゲームアプリをパソコンやテレビの大画面でする用途だったようです。アプリによっては一部機能が制限されていますが、フリー版でも大抵のことは出来るので今の所は困っていません。パソコンのスリープ状態解除はマウスや視線で解除してます。 尚、私が使っている ミラーリングアプリはApowerMirrorで、有線(USB)でパソコンと接続しています。
https://www.apowersoft.us/apowermirror-jp?apptype=aps-gg&gclid=CjwKCAiA2O39BRBjEiwApB2IkrSW7mR6e1fgSbCxZeKIR7hbpClLE7Zs9EKMcDkaN4znY_TzCe0tRBoCUPQQAvD_BwE
このアプリのフリー版では中央部に透かし文字が入るので見にくいのですが、それでも使ってしまう便利さがあります。それは、一度設定するとスマホに触れる必要がないことです。他に検討した同じミラーリングアプリのVysorでは透かし文字はありません。しかし、起動のたびにスマホでの操作が必要になる上にフリー版では頻繁に広告が表示されるのです。ミラーリングアプリは多数ありますので、フリー版でよいのがあるようでしたら是非教えてくださいね。
スマホをウェイク状態にするだけなら、スマートスピーカーを用いて自分のスマホにメッセージを送信する方法があります。これならメール着信時にスマホがウェイク状態になるので、パソコンを使うことなくGoogle Assistantを使って電話を掛けることができます。スマホ側のメッセージチェック頻度が少ないとウェイクされるまでの時間が長くなるので注意してくださいね。
メッセージの送信はどうするかって?それはIFTTT(イフトと読みます)を使うと簡単です。このアプリはスマホでもパソコンでも使えます。私はパソコンで使うことが多いです。
https://ifttt.com/home
個人利用ならフリー版で問題ありません。
このアプリは異なるアプリを連携させるもので、ここではAlexaアプリとメールアプリを繋いでいます。Alexaアプリで「####」という音声を聞き取ったなら、メールアプリで「%%%」にメールを送信するという動作をさせます。この辺の情報はネットで多数紹介されていますので、参考にしてください。このアプリの他の使用例として、スマホのGPSとメールアプリを繋いで、認知症の方が徘徊しようと自宅を出ると家族にメールが届いたり設定できたりするようですよ。
今回は完全ハンズフリーで電話をでスマホで電話を受けたり、掛ける方法を紹介しました。特にハンズフリーで電話をかける方法は目新しいアプリを使うのでハードルが高いと感じる方も多いかと思いますが、身体障害者のQOL向上には効果的ですので是非頑張って実現させて下さい。
<公開中ブログ リスト>
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(1)好きな時に声で寝返りを打つことができます
(2)好きな時に声で寝返りを打つことができます②
(3)トイレでのスマートスピーカー活用
(4)玄関ドアを声で解錠
(5)褥瘡を抑えるクッションはどれだ?
(6)完全ハンズフリーで電話を使う
(7)緊急時の備えにスマート機器を活用
(8)パソコンの視線入力を試してみた
(9)スマート機器に関する基礎知識
(10)Tobii EyeTracker 5が使えなくなった!
(11)電動昇降椅子を声で操作
(12)電動昇降椅子を声で操作(工作編)
(13)エアウィーヴ 車いすクッションを使ってみた
(14)被介助者のストレス
(15)増えすぎたスマート機器とWiFi接続
(16) Eye Tracker 4C を使った視線入力
(17)ノープレッシャークッションⅡを試してみた
(18)移乗機
(19)クッションに代わる痛み低減装置
(20)スマホ機種変更のリスク
(21)声でキーボード操作
(22)ALS患者が胃カメラ飲んできた。
(23)ALS患者が外出して参議院選挙に行ってきた。
(24)座位保持が困難でも大丈夫!
(25)巻き爪対策製品を試してみた!
(26)スマートスピーカーを入院生活に活用 ~ナースコールを声で押す~
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